文字絵「馬(horse)」は
“書道作品”です。
こんにちは、デザイン書道家の文字郎です!
文字で絵を描く「文字絵」を得意にしています。
今回、この「文字絵」を一人でも多くの方に
見ていただきたいという思いから、
ゴールデンウィークに赤レンガ倉庫で行われる美術展覧会に、
この文字絵「馬(Horse)」を出品しました。
これは馬の文字を馬の絵のように表現した
「文字絵」仕立ての“書道作品”です。
右側の写真の、赤い線をなぞると「馬」の文字とわかります。
「馬」の文字は遥か昔、「馬」の絵だった。
私たちが今現在使っている漢字という文字は遥か昔、
約3300年前に絵から生まれたとされています。
上図のように「馬」という文字は、
3300年前は、まさに「馬」の絵だったのです。
まさに今回、文字絵として扱う題材としてはぴったりだと考えました。
そして、僕自身が馬を描くのが好きで、
今回『躍動感』のある馬を表現したいと思い
制作をスタートしました。
【Step1】絵画表現の追求
当初は、冒頭にご紹介した完成品とは違う方向性で制作していました。
これは「翼」と「馬」の文字でペガサスを描いています。
油絵のように画面全体を塗りつぶして
タッチを重ねるように描いていました。
最初こういう方法も面白いなと思ったのですが、試作品を見た時
「何か物足りない」と感じ、
「もっと大胆な“動き”が欲しい」という思いが
ふつふつと湧いてきました。
こまごまとしたタッチが全体に広がり、
メリハリがなくなってしまい
私が求めている『躍動感』から
遠ざかってしまったと感じました。
ここで、表現の方向転換を
しなければと焦りました。
実は、この方法で時間を使ってしまい、
締め切りまであまり時間が残っていませんでした。。。
【Step2】書道表現の追求
今度は、当初の【Step1】の考え方はやめて、
書道の表現と同じように、
シンプルに白い画面に「馬」の文字を書いて、
書かない部分は余白として残すことにしました。
書き上がったものを見た時、
やはり書道のシンプルな表現の方が
私の求める『躍動感』に近づける
という感覚がありました。
【Step3】書道と絵画表現の融合
【Step2】でただ青1色でシンプルに表現するだけでは
最終的に大きい画面で表現するときでは物足りないと感じたので
書道のように、シンプルな表現はキープしつつも、
色数を増やし、にじみやぼかし、
風の線や水しぶきの表情のような
絵画的な表現を取り入れた
描き方にすることにしました。
こうすることで私の求める『躍動感』を
さらにドラマチックに表現できると思ったからです。
この時、水辺を風のように走り抜ける馬のイメージが
私の頭の中にありました。
今回、基調色として「ブルー」を選んだのは、
力強く走る馬を取り囲む「風の動き」や
「水」や「空、宇宙」を表現したかったからです。
あと、横浜という港町を舞台に展示されるということで
白とブルーの画面で爽やかな作品に
仕上げたいという思いもありました。
【Step4】迫力のある構図の追求
【Step3】で描き方が決まった上で、
今回の展覧会規定のサイズ内で構図を再検討しました。
正方形に近い画面の中で「馬」が文字として
カッコよく見える構図を探求しました。
そこで今まで描いてきた
真横から見た馬の走る姿ではなく
手前に迫りくるような構図に変更しました。
描き方、構図が決まったところで、本番描きに進みました。
【Step5】完成
何回かの本番書きを重ねて、気に入った1枚ができました。
書道的な大胆なタッチで、馬の豪快な動き、
風の流れ、疾走感を表現しました。
それに加えて
絵画的なタッチで、顔の表情や筋肉の動きやたてがみの流れ、
しっぽの流れのニュアンスを
全体のダイナミックな動きを失わせない程度に描写しました。
地面を踏みつける一番手前の足が
お気に入りポイントです。
馬が水辺を風のように走り、
水しぶきがこちらに飛んでくるようなシーンをイメージできる
ダイナミックな躍動感を表現できたかなと思っています。
白い額縁で額装し、青い馬が引き立つようにしました。
横浜へ駆けて行け!という気持ちで出品しました!
最後までお読みいただきありがとうございました!
自分自身の名刺として今回LPサイトをリニューアルしました。
▼ご興味のある方はぜひご覧になってください!
ツイッターで作品を投稿しております。
ぜひフォローいただきチェックいただければ嬉しいです。
▼▼▼文字郎Twitterはこちら▼▼▼